・Spiritfearerのプレイ記録を【初めから読む】
海図上のエバードアが光を放っていました。
エバードアもグウェンを迎え入れる準備ができているようです。
エバードアのある海域に入ると、海面が真っ赤に色づいていました。エバーライトの光が反射しているのでしょうか。
「あたしはこの時が来るのをずっと待ってたんだと思う。」
こちらの世界へ来てからずっと一緒にいたグウェンがエバードアを超えてしまう。とても悲しくて寂しい。でも、グウェンはそうすることを望んでいるし、何よりスピリットフェアラーであるステラは、魂をエバードアの先へ送り出すのが使命です。
グウェンをエバードアへ連れて行く心の準備ができていないのは、「プレイヤー」だけなのかもしれません。
グウェンはステラに「あたしと一緒に来てくれる?」と問いかけます。ステラは「はい」と答えました。
アトゥル叔父さんとサマーもグウェンの見送りに来ていました。3人が並んでいるのを見るのもこれが最後です。
グウェンはステラに渡したいものがあると言いました。
「古いオルゴールの中に隠してたの。」
「なんとなく、そこなら誰にも見つからないような気がして。」
「あたしの古いライター。」
「そのライターを使って、あたしを思い出して。」
「ライター」オイルがほとんど残っていない古いライター。グウェンのオルゴールの中に入っていた。
グウェンとステラは船から小舟に乗り換え、エバードアへと向かいます。
ゆっくりと小舟を漕ぐステラ。周囲に静寂が漂う中、グウェンがぽつりぽつりと喋り始めました。
「あたしってほら、昔から過去は振り返らないたちでさ。」
「後悔だけが、波みたいに押し寄せて来ちゃって。」
「あたしって一度でも、心を開こうとしたかなって。」
「あなただけじゃない。母さんもあたしを愛してた。」
「母さんなりに。」
「ここにいる人たちもそう。こんな状況にありながらね。」
「父さんのことは今でもよくわからない。」
「許してあげるべきなのかも。」
「それで何かが変わるのかも?」
「どっちでもいい。」
「あなたに出会わなかったら、あたしの人生は大きく違っていたと思う。」
「ありがとう、ステラ。」
「あたしをここに連れてきてくれて。あなたが望んでいなかったとしても。」
「向こうで待ってるわ。」
そうしてグウェンはエバードアの向こうへ。その場にはステラとダフォディルだけが残されました。
視点が夜空へと移っていきます。星空に新しく、グウェンの形をした星座が現れました。
足場の途中に黄色の蝶が飛んでいました。
「再び義務を果たせ。」
蝶に応えるようにステラはギターを演奏し始めます。
すると黄色い半透明の壁に不思議なイメージが浮かび上がりました。真ん中に座り、フォークを持った左手を上げている黄色の女の子。そしてその姿を見て笑い声をあげている大人たち。どうやら野外でパーティーをしている一幕のようです。
先に登っていくと、再び蝶が飛んでいました。
赤と黄色と紫の子供たちが一緒に自転車に乗っています。その後ろには子供たちを見守る男性と女性。この大人はひとつ前のイメージで黄色の女の子の両側に座っていました。
そしてこの背景はハミングバーグのアーチ橋にも見えます。
さらに登っていくと突然、ふくろうの形をした靄が現れ、ステラの進行方向へと飛んでいきます。
3つ目のイメージ。赤い女性と黄色い女性がシャンパングラスを傾けて乾杯をしているようです。このバルコニーはマジョーレの別荘のバルコニー?
今まで見たイメージは「黄色い女の子」の思い出のようでした。ではこの2人の女性はもしかして……。
最上部へと上りきると、先ほどのフクロウが待っていました。
フクロウはステラに向き直ります。
「ずっとお前を見ていたぞ、ステラ。」
フクロウは「ようやく会えたな」とステラに伝えます。
「私は最初からお前の一部だった。」
ステラから近づくことは無かったけれど、自分のことは気が付いていたはずだとフクロウは言います。「砂時計が反転し、お前は私をみつけた」とも。
「行くがいい。私はまだ完全に目覚めてはいない。」
フクロウがそう言うと周囲は暗転し、ステラの魂は「いつもの船」へと帰っていくのでした。
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